NHKで「スティーヴ・ライヒの世界・その魅力」放送予定。 - [naku-yoru] :: DIARY
June 16, 2008

NHKで「スティーヴ・ライヒの世界・その魅力」放送予定。

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先月に「コンポージアム2008」で公演をおこなった音楽家、Steve Reich(スティーヴ・ライヒ)。そのコンサートの模様がNHKの番組「芸術劇場」で放送されるそうです。
■ NHK - 芸術劇場

放送日は7月4日(金)22:30~0:45。
特集は作曲家の吉松隆氏をゲストに迎え、「スティーヴ・ライヒの世界・その魅力」と題して、ライヒの音楽を本人のインタビューを交えて紹介する内容。
そして公演コーナーでは、「コンポージアム2008」で演奏された2曲を放送。

[曲目]
ダニエル・バリエーションズ(2006)日本初演
18人の音楽家のための音楽(1974-76)
[演奏]
アンサンブル・モデルン
シナジー・ボーカルズ
指揮:ブラッド・ラブマン
ゲストパフォーマー:スティーヴ・ライヒ
[収録] 2008年5月21日 東京オペラシティ・コンサートホール
(source : NHK

あの美しい曲「18人〜」を聴けるのかと思うと…生きててよかった。

各楽器のパートは、それぞれに決められた単純なフレーズを繰り返す。演奏を進めていくにつれ、そのフレーズに一音、一要素を、タイミングをずらしながら少しずつ加えていく。一定のスピードで足並みを揃えて調和していた旋律に徐々に差異が発生して、そこにまた新たな旋律が生まれてくる。音楽はカオスを帯びて拡散していく。
音色の違うもの同士が、互いに自発的に影響し合うことで生まれる旋律の渦。なんていうと、まるで人間社会みたいだ。そういう差異は難しい言葉で「漸次的位相変異」と言うんだとか。ライヒの音楽のプロセスと作用などはついては、Wikipediaを参照されたし。
■ スティーヴ・ライヒ - Wikipedia
■ 対位法 - Wikipedia

ところで、この「18人〜」のセクション(楽曲の区切り)「section 1」と「section 2」の境目に、鉄琴で3音が入る部分。時間にして数秒ですが非常に印象的ですね。
ここは、Radioheadの古い曲「Creep」の”ガガッ”と同じ作用。Radioheadファンでフェンダー好きなら誰しも一度は挑戦したであろう、あの”ガガッ”です。つまり、これまで続いてきた部分が終わって、新たな始まりを宣言する合図となっている重要な部分。
Radioheadの”ガガッ”を担当しているジョニーは、ライヒはそんなに好きじゃないみたいだけど、彼の曲「Convergence」などはそこそこ「漸次的位相変異」ってないかい?

■ Steve Reich • Music for 18 Musicians rehearsal


■ Steve Reich • Music for 18 Musicians CD Trailer

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